第5回落語と語りの会
第5回落語と語りの会

落語と私

 小中学生だった昭和30年代、時々怪我や病気で入院することがあった。病室ではラジオをよく聴いていた。

当時、落語をよくやっていてすっかりその虜になった。

親父や叔父たちもみんな落語ファンだったことも影響した。

 

伯父の一人は正月になると丹前姿の酒席でやおら立ち上がって「蝦蟇の油」の口上をやってくれた。

小学校の臨海学校の最終日や、父親の会社の人たちが正月に家に来た時に、物まねや落語をやったこともある。

中高生の頃はあまりやった記憶はないが、大学、大学院以後は友人の結婚式などで時々やっていた。

 

本格的な再開は今から30年ほど前の春休みのある日に、当時幼稚園の息子と小学生の娘を僕が面倒見ることになった。ファミレスでの昼食の帰りに近所の桜の名所に寄ったとき、あるグループの酒盛りに一寸入れてもらった。その晩、子供部屋で二人の寝る前に「長屋の花見」を聴かせたのが始まりだった。その年は、ほぼ1年間、毎週末の夜は子供たちに落語を(ときには読んで)聴かせた。

お蔭で持ちネタも増え、やがて教会やボランティアクラブ、チャリティの会で演じるようになった。

その頃、高座名を 猪々亭牡丹(シシテイボタン) と名乗るようになった。

かけたネタは50程になった。(狸賽、紙入れ、禁酒番屋、真田小僧、蝦蟇の油、長屋の花見、茶の湯、猫の災難、猫の皿、犬の目、幇間腹(タイコバラ)、水屋の富、河豚鍋、うそつき弥次郎、改作動物園、改作猫と金魚、

新作シマちゃんちの雄猫ゴン太物語、ちりとてちん、下ネタ噺・小噺など)

 

やがて,教会の90歳を過ぎたご婦人に着物を縫ってもらい、別のご婦人方からは羽織、座布団をもらった。さらには音楽家の先生にオリジナルの出囃子「空獅子牡丹」を作詞・作曲してもらい、と準備万端相整い、あとは本人の精進のみということです。

ストーリーテラー(語り)の栗村節子さんとは何度かジョイント高座をやって、収益を社会奉仕にあてたりもした。

写真はそのときのもの。

<2014年>

・演芸と被災地支援鍋:3月9日(日)午後、於:希望が丘教会

第Ⅰ部:落語改作「動物園」猪々亭牡丹、(追加あるかも)

   ・紙切り 猪々亭牡丹

第Ⅱ部:被災地支援鍋と物産販売

猪々亭牡丹
猪々亭牡丹

第5回落語と語りの会は、共演してきたストーリーテラーの方が転居されることで、お別れ会として2011年12月に希望が丘教会で開催されました。私の演目は第一部では「狸賽」、懇親会開催の第二部ではちょっと艶っぽい「夢の酒」でした。これは「夢の酒」の一場面。

右後ろの絵は私の大好きなニホンザルの落語の切り絵です。お猿さんの群れの中にも、いろんな個性があって、周りを笑わせているお猿もいるだろうとの思いからで 題は「山の名人」、演じるお猿の高座名は「山遊亭猿笑(サンユウテイエンショウ)」です。えっ?どっかで聞いた名前って?音は大名跡と同じですが字がちがいます。

山の大名跡です。はい。

 

尚、この会の収益金で、台風12号災害被災地の和歌山県の復興みかんを大船渡の仮設住宅に送ることができました。感謝。

熱演 好亭久枝勝
熱演 好亭久枝勝

第二回 猪々亭牡丹・一門会
平成25年7月20日(土)夕方~、天満(天神橋筋商店街)稲田屋の奥座敷で落語会開催。

ー寄席じゃ聴けないバレ噺ーと銘打っての艶笑小噺大会

演目と演者は以下の通り

・第一部

・反故染め(ほうぐぞめ) 初代 好亭久枝勝(すきていくしかつ)

・にぎりめし 猪々亭あんぽんたん

・狸 猪々亭牡丹

中入り

第二部

・名医 猪々亭第二ぼたん

・あと一合 音太小屋六五楼(ねたごやむつごろう)

・暇乞い 猪々亭牡丹

<おまけ>・熊公の顔 猪々亭牡丹

一同よく笑い、よく飲み、よく食べました。

 

2014年3月9日東日本大震災ーこれからは「明るく楽しく復興支援ー落語と紙切りと被災地支援鍋」

於 希望が丘教会、第一部 落語・紙切り 猪々亭牡丹、大津波絵本5行句朗読 山下さん

落語は2題「改作 動物園」、「うそつき弥次郎」

第二部 被災地から取り寄せた物産販売と美味しい鍋料理

参加人数 35名

熱演する猪々亭あんぽんたん
熱演する猪々亭あんぽんたん
動物園のまくら噺
動物園のまくら噺
極上被災地支援鍋
極上被災地支援鍋

被災地支援鍋の中身

・陸前高田市のだしつゆ、・奈良十津川村の極上きのこ、・大船渡のさんまのつみれ、・岩手の鶏団子

・大船渡のカキ、鱈、CAS冷凍を解凍したイカ、その他 地元食材

・お酒:宮古の千両男山「フェニックス」、大船渡の「雪んこ(濁り)」

鍋を囲めば話もはずむ

・9月23日(火・祝)午後4時~、於 天満 稲田屋、詩の朗読と東北支援物産料理と落語

詩の朗読は西成市民館館長の河崎洋充先生が自作の詩や宮沢賢治、石川啄木の詩を朗読

・東北支援物産料理は大船渡市三陸町御嬉来に復興した「三陸とれたて市場」のCAS冷凍品を遠藤氏の尽力で取り寄せ、稲田屋のご主人による心づくしの料理とお酒を堪能。

・落語は私こと猪々亭牡丹(シシテイボタン)による古典「夢の酒」と

           新作初演「高齢化時代ー野郎(おとこ)たちの挽歌」の二題

・参加者20名

 

・落語最新作「モザイク」(未発表)

・2015年7月 大阪狭山市のカフェで「落語とアホウドリ」を披露、落語は創作「野郎(おとこ)たちの挽歌」、「夢の酒」あと参加者を交えてのアホウドリダンズ

・2016年5月13日(日)自宅近くの鴨谷自治会の依頼で「落語と紙切りの会」、地元老人会に披露